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支部の地域・社会活動

鹿児島千里会
万世特攻慰霊祭の挙行に協力 開館~慰霊戦記から30年

開館30年、上田理事長と大西理事長も慰霊訪問

【発起より半世紀続く特攻慰霊祭】
南さつま市で苗村七郎校友(昭18大経)の発起になる、第52回万世特攻慰霊碑慰霊祭が、ご遺族関係者約270人が参列して厳粛かつ盛大に挙行されました。本会から6人が参列し、バス乗客誘導と撮影協力を行いました。
太平洋戦争の末期、沖縄方面に近い鹿児島県には旧陸海軍の空と海の特攻隊の出撃基地が10カ所程存在し、特に有名なのは知覧特攻基地ですが、薩摩半島西岸の広大な日本三大砂丘の一つ吹上浜に位置する、万世特攻基地は知覧の補助飛行場として終戦間際に急造、4ヶ月間使用され201人が南冥の空に特攻散華されました。

【旧陸軍航空学徒 苗村七郎校友曰く】
在学中は航空部で主将を務め、入隊転戦後万世飛行場に助教(教官)で滞在歴、戦後は戦没者慰霊に情熱を注ぐ。
特攻隊員には遺骨はない。彼らにとっては、爆弾を抱えて最後に飛び立った万世(ばんせい)が、本当の戦死場所である。万世特攻慰霊碑「よろずよ」の横には、苗村七郎撰の青雲南冥の碑があり、碑文にはこうある。
『生きてしあらば 青雲の志に燃え 祖国を興隆し 翔いたであろう若者に 国の危急存亡の時 操縦桿を握らせ あたら南冥に散華せしめた この哀惜と痛恨を後世に傳う』悲しみの心でなく、悼む心だと説いています。

【念願の遺品館、慰霊戦記と草柳先生対談】
平成5年(1993年)5月、苗村校友にとって念願の遺品館が、加世田市平和祈念館(2005年 市町村合併で名称変更現在の万世特攻平和祈念館)として落成し、(注1)記念式典が1,000人の参列者をもって挙行され、同年8月『陸軍最後の特攻基地 万世特攻隊員の遺書・遺影』を上梓。さらに「死生観の原典として」と、同年12月5日、フジテレビ系列仙台放送制作、東北6県と新潟で毎日曜日放送(東北電力一社提供)の『新・サンデー*トーク~ごきげんよう草柳です』に『特攻学徒の遺書 ゲスト苗村七郎 ホスト草柳大蔵』として出演している。

【免疫学と Jリーグ発足 そして慰霊本】
番組の冒頭で草柳先生は、「今年の私にとっての収穫は、1番目に、多田富雄著(免疫学者、文筆家、東京大学名誉教授)『免疫の意味論』が、文学賞である第20回大佛次郎賞を貰ったこと。2番目にそれまでの根性ものと異なる新しい価値観、Jリーグの発足で(中略)そして3番目が"戦後の収穫"と呼んでもいいかも知れません、今日のゲスト苗村七郎さんの、30年かけて集めた遺書、この本の発刊されたことであると思います」と称賛しています。(注2)

【それから30年 コロナ禍 女子中学生が】
多田富雄先生は『免疫の意味論』の文末にて「わかりにくい免疫のすべての問題点をともかく論じることが出来た」とあり、2019年来、未曾有の新型コロナウイルス禍のなか、本書は免疫に関する大変意義深い古典として読み継がれているようである。今日のJリーグの隆盛は、言うまでもありません。
ところで、今回の式次第「若者の誓い」の中で、南さつま市立金峰学園9年生(中学3年生)の小辻美咲さんは、「苗村七郎さんの著書を読んで感銘を受けました。・・・平和という尊いものを大切にし、互いに助け合い共に生き抜くことを誓う」と述べました。(注3)
祈念館は2021年に増築リニューアルになり、「ここは慰霊の為の遺品館であり、特攻の真実を後世残す」という苗村校友の信念のとおりの、戦争の記憶遺産として特攻戦没者慰霊と平和教育の為の場となっています。

【講演会 上田理事長 大西理事長の慰霊訪問】 
苗村校友(当時74歳)と初めてお会いしたのが平成7年(1995年)2月で、以来教育後援会、支部総会でご来鹿の折を含め、多くの先生方を万世にお伴しています。同年7月には支部総会に併せて鹿児島市で「戦後50年 もと特攻隊員が説くほんとうの反戦平和とは 至純の心を子孫に 講師 元万世特攻基地 苗村七郎講演会」を支部で開催。「私は昭和18年の繰上卒業で、陸軍仙台飛行場に入隊し、在学中すでに航空免状を持っていたので、赤とんぼの練習機からではなく、実用機の九九の直協機から始めた。(壇上掲示の)この「日の丸」を見てほしい。神戸先生、岩崎先生・・・学識豊かな先生方が我々を戦場に送ったのです。私はペンを操縦桿に置き換えたのです」と、熱い語りが始まりました。その後ですが、急遽翌日万世を慰霊訪問することになり、私は大衆車カローラに重鎮の上田繁潔理事長、髙森八四郎副学長、苗村校友をお乗せしお伴したのでした。苗村校友は、道中この機会にと、帰路も鹿児島空港に到着するまで熱弁をふるっておられました。
また平成9年(1997年)7月には大西昭男理事長、寺西武校友会長、辻見重行事務局長、苗村校友をお伴、この時は、松村利治校友(昭36学経)のご厚意で、クラウンを拝借しました。鹿児島から万世への道中、苗村校友は、特攻で散華された第64振武隊(注4) 巽精造少尉(扇町商業卒・昭17専2経)へ宛てた、愛する文子様よりのお手紙を、時空をこえるがごとく朗読し、到着し関大としての慰霊祭で「我らが校友であります巽君への、45年振りの文子様よりの手紙」として慰霊碑「よろずよ」の前に捧げられました。
後者の映像は苗村校友が後にDVDにして『万世特攻慰霊碑を参拝された大西学長の姿』として配布、祈念館増築後のライブラリ-にも掲載されています。

【社会連携活動として】
鹿児島千里会(当初は鹿児島支部)では、社会連携活動という概念のない平成5年(1993年)の総会の席上で、元海軍学徒であった藤崎鴻志校友(昭18大商) が、「苗村という校友が遺品館建設の、募金協力要請をしてきた」ことに話は始まります。(注5)慰霊祭への参列はコロナ中止を含め、平成7年より29回を数えます。歴代支部長とくに中島武志支部長(昭28学商)が離島徳之島在住にもかかわらず熱心で、財政的理解もあり、平和祈念館展示監修者、名誉館長の苗村校友の活動を支えてきました。苗村校友の特攻戦没者慰霊と母校愛の情熱はさまざまな人々の共感するところとなり、諸団体、行政が動き今日の結実となりました。万世に数多く校友の皆さま、それに京阪モール名店会の皆さま〈平成15年〉等、多数お詣りいただいていますが、当の苗村校友(平成24年11月20日ご逝去)、前述の先生方もすでに鬼籍にあり、この機会に総括的ですが、ご来鹿時の様子を特筆させていただきました。

【苗村七郎氏顕彰碑除幕式】
平成29年(2017年)4月8日、苗村氏の遺族、本坊市長他参加し万世特攻平和祈念館前に「苗村七郎氏を称えん」との標題の顕彰碑除幕式が挙行されました。
平成27年より首都圏における地元出身団体の、南さつま関東ふるさと会、東京かせだ会、興南会等中心に顕彰碑設立委員会が設置され、碑文中「・・祈念館の建設などに尽力された 至純の心の継承に全てを捧げられた偉大な功績を称え・・ 」と祈念館入口正面の銘板と相対する位置に、今回の顕彰碑が建立されました。

【池上彰 宮崎美子氏が取材で訪問】
平成29年(2017年)8月両氏の訪問有り、言辞は深い。
いつまでも「戦後」であり続けますように
   ジャーナリスト  池 上 彰

【鹿児島豪雨寸前の支部総会 30年 】
この雨の季節、鹿児島のマスコミでは連日30年前の、いわゆる8.6豪雨の特集が繰り返し報道されました。
平成5年7月24日支部総会は大西昭男学長、高畑常務理事、徳山喜昭副会長、藤本道人氏の来賓含め39人が参加し、かごしま林田ホテルで開催されました。
この後、気象庁が正式に命名した総称「平成5年8月豪雨」、姶良郡を中心にした8.1豪雨、鹿児島市中心部を流れる甲突川が氾濫にした8.6豪雨と、各地に土石流の頻発となるのです。(注6)
毎週末に台風が接近し、思うと最悪の状況寸前の開催でとなったのでした。後日藤本さんよりの礼状に、「今年は台風と冷夏の異常気象で鹿児島地方は被害甚大で、あの天文館.周辺の水浸しの状況を知り・・お察しいたしております」

本論に戻り、皆さま機会あればぜひ、万世特攻平和祈念館を訪問ください。慰霊祭は、例年4月の第2日曜日に挙行されますので、参列を希望される方は、ぜひご連絡をお待ち申し上げます。なお年会費300円で万世特攻慰霊碑奉賛会にもご加入いただけたら、幸いと存じます。

合掌

会長 時任博幸(昭50学商)090-4581-7092

(注1)苗村校友の永年の全国を墓参り行脚し託された遺品を、加世田市平和祈念館開館に向けて、枚方市の自宅より運搬したのは、当時の航空部の学生の皆さんであり、グライダー輸送用のトラックを使用したものです。
(注2)(株)仙台放送 編成業務局 編成部 2023.5.25許諾済みです。
(注3)挨拶内容については、事前にマスコミに内容が配布されています。
(注4)海軍の特攻は神風特攻隊と称し、陸軍では振武隊と称します。
(注5)当時上村清治支部長(昭29学経)で、鹿児島相互信用金庫から寄付金支出をしておいたと聞きました。
(注6)「プロジェクトX 挑戦者たち」で、国道10号線が寸断され、自動車800台、JR竜ヶ水駅では土石流が列車を直撃、乗客含め約2,500人を海上より桜島フェリー、巡視船で救助するという、現場警察官の行動が映像化されました。 

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