「このことば」は、連携プロデューサーが独断と偏見で、できれば、ああでもない、こうでもないと考え、学んでもらえるようなメッセージ性のあるものを取り上げています。かなり押し付けがましいことかと思いますが「このことば」を手がかりにことばの意味することについて多少とも知りたくなり、考えたくなる機会になればと考えています。
2-1.「ノブレス・オブリージュ」
経営トップには「ノブレス・オブリージュ」(選ばれし者の責務)がある。トップは社員一人ひとりが自由に創造的な力を発揮できるよう職場環境を整えなくてはならないし、少なくとも5年後できればもっと先を見て新たな戦略を練り、決断しなければならない。
大星 公二 元NTTドコモ㈱社長
2012.8.27 朝日新聞(朝刊) 新市場を育てて(5)証言そのとき
2-2.「ぶれない論理」
個々の精神が必要となる。それは現地・現物・現実の観察から出発する。
藤本 隆宏 東京大学ものづくり経営研究開発センター長
藤本 隆宏:ものづくりからの復活 円高、震災に現場は負けない、日本経済新聞出版社、2012.7
2-3.「常に考える」
「常に考える」習慣がいい仕事に結びつく。「頭」ではなく「身体」で覚えるとそう簡単には忘れない。
山田 昭男 未来工業㈱取締役相談役
山田 昭男:ホウレンソウ禁止で一日7時間15分しか働かないから仕事が面白くなる、
東洋経済新報社、2012.8
2-4.「利に走るな」
儲けなしにちゃんとしたもん作れと。作ってから値段貰えと。信用が大事やろと。値に合わせて仕事をしたらあかんと。
上田 富雄 上田合金㈱社長
塩野 米松:ネジと人工衛星 世界一の工場町を歩く、文春新書877,2012.9
2-5.「風度」
人間には「風度」というものがあります。中国の古い言葉で「らしさ」のことです。この人なら協力しよう、この人のためならと思わせる。
童門 冬二 作家
2012.10.17 朝日新聞(朝刊)リレーおぴにおん レーダー(5)
2-6.「弱者の戦術」
弱者の戦いかたの本質は「弱さを自覚すること」と「人を感激させること」にある。
山本 富造 山本化学工業㈱社長
山本 富造:イヤなことは一切しない! 一人一億円」稼ぐ会社の鉄則、ダイヤモンド社、2012.11
2-7.「一人でしかやれない」
自己反省は、絶対に一人で成さねばならない。決断を下すのも孤独だが、反省もまた孤独な行為なのである。自分と向き合うのだから一人でしかやれない。
塩野 七生 作家
塩野 七生:日本人へ リーダー篇、文春新書752,2010.5
2-8.「リーダーシップ」
強いリーダーシップを発揮するためには、自分自身を強くリードするモチベーションがなければならない。自分の人生をかけること、自分自身をリードすることが固まり、それが外に出た時リーダーシップになる。
柳沢 幸雄 開成中学・高校校長
2013.1.19 朝日新聞(朝刊)インタビュー「エリートの育て方」
2-9.「研究・才覚・覚悟」
人間には「損失」「不確実」「危険」を何とか避けようとする本能というか心理があるといいます。ですから、この三つとは直面したくない、考えまいとするのが人の常です。 そこでいま大事なのは、この三つから逃げ出そうとせず、起きてしまった危機を、失敗を徹底的に検証して、知恵をふりしぼって次なる危機に備え、起きた場合にはそれを乗り切るだけの研究と才覚と覚悟とをきちんと身につけておくことです。
半藤 一利 作家
半藤 一利:日本型リーダーはなぜ失敗するか、文春新書880、2012.10
2-10.「目的と手段を混同しない」
仕事は「目的はなにか」を常に考え、ブレないことが必要になる。目的を達成する手段・手法はいくつもあるが「目的はなにか」をきちんと踏まえていればベストの手段・手法がわかる。
若林 義人 カルマン㈱社長
若林 義人:トヨタの上司は現場で何を伝えているか、PHP新書450,2007.3
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