㈱松風は、歯科材料及び歯科用機器を製造・販売する国際的な総合メーカーです。1922年に国産初の陶製の人工歯(陶歯)の開発に成功して以来、創業者精神と蓄積された技術力に裏打ちされた確かなものづくりで、数多くの 「日本初」「世界初」の製品を開発しています。国内はもとより海外にも販売網を広げ、世界100カ国以上の国々に「SHOFU」ブランドの製品を提供するほか、デンタル関連事業で培った技術やネットワークを生かせる分野として、ネイルケア材料や工業用
研磨材にも進出しています。
㈱松風は、入れ歯や差し歯などに使用される「人工歯」、天然歯や人工歯、歯科用合成樹脂や金属などの研削・研磨に用いる「研削材」の分野で、国内トップシェアを誇っています。その他、むし歯治療で用いる充填材やセメント、樹脂製の差し歯などの製作で使用する合成樹脂、歯の型を取る印象材、歯列模型を製作するための石膏、歯科用鋳造器やデジタル口腔撮影装置などの歯科用機器、歯を白くするホワイトニング材、家庭で口腔ケアができる予防・衛生材料、歯列矯正で使用する矯正材料など、歯科治療や歯科技工で用いられる材料・機器を幅広く取り扱っています。
豊かな健康長寿社会を実現するためには、人が生きていくうえで欠かせない「食」の入口である歯の健康がますます重要になってきています。天然歯に限りなく近づけるため、スムーズな発音ができる設計、食べ物がたまりにくい形態、適度な硬さを有する素材など、日々研究を重ね、画期的な人工歯の開発に取り組んでいます。1986年に開発した国産初の硬質レジン歯「エンデュラ」は、耐摩耗性と耐久性に優れ、型態・色調のすべてが生体に調和するとして、銘柄指定で健康保険に採用されるなど、高い評価を得ています。2009年に開発した硬質レジン歯「ベラシアSA」は、優れた耐久性、耐摩耗性、耐変着色性を実現するだけでなく、総義歯に適したかみ合わせが得られやすい形態を採用したことで、義歯製作時に必要な咬合調整の作業時間の短縮を可能にしています。
また、近年の歯科治療では、単に治療を施すだけでなく、天然歯を極力削らずに美しく仕上げることが求められています。㈱松風は、天然歯への侵襲を最小限に抑えつつ審美的結果を導き出す歯科治療の概念「MiCD(Minimally Invasive Cosmetic Dentistry)」を推進し、そのコンセプトに沿った歯科材料・機器の開発を進めています。具体的には、患部を拡大することでより精密な治療を可能にした歯科用双眼ルーペ、切削部のサイズを0.6mmに抑えることで虫歯の部位のみを正確に除去できる歯科用ダイヤモンド研削材、天然歯に近い自然感のある修復が可能な歯科充填用材料などを開発・販売しています。
また、フッ素をはじめ口腔内の健康を保ちやすくするといわれる6種類のミネラルイオンを持続的に放出するS-PRG(表面改質型酸反応性機能ガラス)フィラーを開発しています。フッ素を含むハミガキやジェルを使用することによって、口腔内のフッ素濃度が高まるとS-PRGフィラーがフッ素を取り込み、一定時間が経過してフッ素濃度が低くなると再放出する機能を有しています。このS-PRGフィラーを審美、予防、保存、補綴、小児、矯正などのさまざまな診療分野の製品に展開し、患者の口腔内環境の健全化をサポートしています。
㈱松風は、アメリカ、ドイツ、イギリス、シンガポール、中国に販売、生産、開発拠点を開設し、世界市場をターゲットとした製品開発と戦略的な製品投入を展開しています。顧客ニーズに合わせた製品の提案と、新たな市場の創造を積極的に推進する一方で、口の中で使用するものだけに、徹底した品質管理と安全性の確保に努めています。
㈱松風が追い求めるものは、天然の歯の「美しさ」と「機能」です。この尽きることのない目標に向かって、日々の改善の積み重ねからなるものづくりを通じて、これからも「白い歯が輝く、世界中の笑顔のために」、世界の歯科医療に貢献していきます。
所在地:〒605-0983 京都市東山区福稲上高松町11
代表者:代表取締役社長 根來 紀行
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FAX:075-561-1747